リスクは、想定頻度と想定被害金額の掛け算で測ります。
「構造」というリスク要素
構造とは、私たちが意識するしないにかかわらず、そこにあってしまうもの。
人間として生まれたということも、その構造の一部です。
要するに私たちが意識するしないにかかわらず、そこにあってしまうもの。
そこにあって、私たちの思考や活動に制約を与えたり、促進させるなどの影響を及ぼすものを「構造」と呼んでいます。
例えば、1985年から1991年までが日本では”バブル景気”と呼ばれていますが、この時期に何があったかというと、消費が好調となる30代から40代の世帯主の人口割合が大きかったことがわかります。
すなわち、このバブル景気はその様な消費が好調になるという人口構成上のバランスの上に発生したことがわかります。
現在消費が盛り上がらないのは、人口構成上盛り上がるはずがない構造だからと考えられるのです。
この様に人口動態という視点で見ると、日本の景気が上昇するわけがないという結論になります。いかに政治家や評論家が叫ぼうとも、何をやっても無駄ということが見通せます。
それではこの人口動態を景気が上がる様にするにはどうすべきなのでしょうか?
一つは、30代から40代前半の消費性向が高く、優秀な高給与人材を海外から多く引っ張ってくることが考えられます。
もう一つは、少子化対策ですが時間がかかり過ぎるう上に、既に手遅れの感があります。
個人としての対策としては、ベトナムなどのこれから若い人が消費性向が高い30代に差し掛かる国に移住してしまうことです。
例えば「人口動態という構造」ひとつをとっても、リスクマネジメントの戦略を描くことができます。
何しろ日本に生まれただけで地球上ではかなり恵まれた方になるという「構造」に乗っているのです。「ボーッとしてるんじゃねーよ!」って誰かさんに怒られる前に、自分の立っている地面はどの様な構造なのか、よくよく吟味してみてはいかがでしょうか。