お金の問題

ビジネスを実行する上では、「個人としてのお金の問題以上の課題」を抱え込むことになります。

"Money" by Molly DG is licensed with CC BY 2.0. To view a copy of this license, visit https://creativecommons.org/licenses/by/2.0/

 

ビジネスを実行する上では、「個人としてのお金の問題以上の課題」を抱え込むことになります。個人事業だとしても、もう一人の自分をコストとして抱える様なイメージです。これは一度でも税金の確定申告をされた方は、なんとなく納得して頂けるのではないでしょうか?

 

それに人や事務所を抱えるとなると、途端に出金が増えます。
大体が人というのは「減価しない固定資産」みたいなもので、しかも適切に扱わないと流出するというとんでもない代物です。
またこれがないと仕事が成り立たない職種もあり、まぁ、なんとも厄介です。

 

さらに輪をかけて厄介なのが「お金」です。
「お客様のいる市場」を除いて、企業存続に必要不可欠な最低条件は何かと聞かれれば、「手元にキャッシュがいくらあるのか」だけと言っても過言ではありません。

 

職種によっては従業員も事務所も、クラウドにある機能に置き換えが効きます。しかし「手元にキャッシュがいくらあるのか」というのだけは、どうしようもありません。

 

掛け売りが多すぎて手元にキャッシュがなく、不渡りを起こして倒産という「黒字倒産」なんて現象があるくらいです。さらに業種によっては、税金が物凄いことになっています。

 

税金って恐ろしいですよ。

 

この恐ろしさは、経験した人でないとわからないでしょう。
とにかく日本最強の役所である「税務署」を敵に回さないこと。
敵に回すと、これ以上恐ろしい最凶最悪の敵はいません。
”「税務署」だけは敵に回さない”。これだけは「絶対のおきて」と考えてください。彼らが私たちをお客さんと感じてもらえる様に、「誠実」であること。
これは一度経験したらよくわかってもらえると思いますが、経験しない方が良いことだけは請け負います。

 

事務所を持つと、事業所税とか今まで考えても見なかった税金がかかる様になります。それに事務用品費用だって馬鹿になりません。まずは中古で揃えるとしても、それなりにお金がかかります。
この辺りも「手元にキャッシュがいくらあるか」にボディブローの様に効いてきますから、とにかく「手元のキャッシュ」がいくらあるのかだけは、要注意です。個人でやっているときのキャッシュカードでバンバン買う感覚でいると、すぐにお金が底をつきますので用心しましょう。

 

前にも書きましたが、「手元のキャッシュ」には「借入金」も含みます。
短期借入金と長期借入金がありますが、銀行口座の残高と、換金性の高い(=流動性が高いと言います)証券、株式などの残高と返却が近い短期借入金の推移は、移動平均一年分と現在の残高を常に毎日確認するくらいでちょうど良いです。

 

なお、換金性の高い=流動性の高い資産は、高いうちに売却してください。

 

次に気にするべきなのは、経常利益です。
売り上げがあっても赤字では話になりません。
あくまでも限界利益(売上から原価などの変動費を引いたもの)がいくらで、そこから固定的経費(人件費、研究費、事務所経費などを含む固定的経費全部)を引いた経常利益がいくらあって、税金を差し引いた本当の利益から、いくら内部留保できるのか。

 

これが全てと言っても過言ではありません。
私たちはビジネスをやる以上、超大手の様な薄利多売は絶対にできません。
限界利益が高ければ高いほど、打ち手の自由度が増します。
限界利益を上げるにはどうすれば良いのか?
それがビジネスの肝でしょう。

 

限界利益を上げる手は、端的に言えば、
① 値上げする。
② 変動的費用である仕入に関わるコスト、日々の運用に関わるコストを下げる。

 

これしかありません。
私の師匠の一人である岡本吏郎先生が言われる通り、「① 値上げをする」のが最も正しい手です。でも怖くてなかなかできない。それができる商材と時期を見て、「① 値上げをする」ということができる環境を整える。
これがビジネスの本質でしょうか。
そこから「内部留保を厚くする」という「財務体質の改善」が、「お金の問題」の本質ということになります。

 

そうは言っても、目の前の理不尽な非常事態は容赦がありません。
緊急事態です。その場合は、とにかく「手元のキャッシュの厚み」が全てです。短期借入金が膨らむのも、致し方ない。
とにかくこの非常事態には「手元のキャッシュ」だけは厚くしておいてください。