理不尽な時代 今更ながら企業という存在に欠かせない前提条件を考える

企業の存続のためにはこの前に前提条件というものがあります。

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以前、企業というのは、結局「人の問題」と「金の問題」と書きました。

 

これも以前師匠の一人から諭された事ですが、企業の存続のためにはこの前に前提条件というものがあります。
前提条件とは、例えばこれから自分のやっている事業をやるとして、わがままを言えばこういう状況で始めたいという時の、「理想的状況」のことです。この前提条件が満たされていなければ、「人繰り」や「金繰り」の問題も贅沢な悩みと化します。

 

例えば「最初から今の優良な顧客がいる」、「スモールスタートで始める」とか、「今の最良の仕入れ先と最良の商材を初めから知っている」、「現時点の最高の商品が最初からある」、「今の顧客全部最初から揃っている」の様なものです。
これらは現在の自分のビジネスを成り立たせている前提条件です。
この前提が崩れたところに、今後のビジネスはありません。
即ち、たまたま自分がツイていたから今のビジネスが成り立っている。
それだけの場合がほとんどでしょう。
そこにツイている以外の自分の実力とかは、妄想に過ぎません。

 

「たまたまやったことに、たまたまお客様のいる市場があり、たまたま強力な競争者がおらず、たまたまうまくいってしまった。」

 

これがほとんどの中小事業者の実態です。

 

その上で、「人の問題」と「金の問題」即ち、「人繰り」と「金繰り」の問題があります。あくまでも前提条件ありきなのです。

 

このコロナの様な理不尽は、まるでロシアンルーレットの様に不意に襲ってきます。とにかく当事者からすれば、「理不尽」なのです。
「なぜ今なんだ!なぜなんだ!」そう叫びたい気持ちでいる経営者は、一人や二人ではないでしょう。

 

でも、人生なんてそんなものかもしれません。
人生なんて「理不尽」の連続です。
人生の後半に入っている私にはわかります。
「理不尽」でない時はなかった。
たまたまうまくいってしまった後が恐ろしいのです。
無計画と言ってもよいくらい出店し、ガニバリゼーションをやっている飲食がすぐに頭に浮かびます。
調子に乗ったら地獄に落ちる。
これほどの「理不尽」があるでしょうか?

 

今は、耐え忍ぶために「金繰り」を優先すべき時です。
融資枠限度一杯、普段よりもかなり多く借り入れる。
コロナ収束まで、スペイン風邪に例をとると2年は覚悟しないといけません。最長であと2年生き残るには、幾らのお金がいるのか?
内部留保がしっかりしていれば心配はありませんが、そんな会社ばかりではありません。借りれるだけ借りて置くしかない。
使わなければ返せば良いだけのことです。
ジタバタすれば、体力を失い死期を早めます。
「じっとして置く為だけの資金繰り」。
それが最重要課題の時なのです。

 

あるいは退職慰労金が払える内に、もしくは借金が膨らむ前に畳むのか。
畳んだあとはどうするのか。
そんな事ばかりを考えてしまう。
そんな砂を噛む様な日々を過ごしている経営者も多い事でしょう。
今更、内部留保と言っても時は既に遅し。
借入と言っても、どうすれば良いのかわからない。
とにかく商工会や自治体の窓口で方策を一緒に考えてもらうしかありません。

 

「人繰り」もそうです。
信頼していた従業員が急に辞めてしまう。
引き継ぎをしてもらいたくても引き継げる人間がいない。

 

結局お客さまに対して、品質が保てない。
それではプロフェッショナルとして成立しない。

 

そんな「理不尽な時代」なのです。
「理不尽な時代」はグッと堪えて、嵐が通り過ぎるのを待つしかないのです。ここでジタバタすれば、一巻のお終いなのです。