リスクマネジメントとは

リスクは、想定頻度と想定被害金額の掛け算で測ります。

リスクマネジメントと言ってもいろいろな分野があり、特有の考え方をします。
それでも全てのリスクマネジメントに共通している基本は同じです。

 

「想定するリスク」は何か。
「想定しないリスク」は何か。

 

「想定するリスク」は、簡単に言えば「リスクを避けるためのコスト」と、その「リスクが発現した場合のコスト」との比較で、対応するのか、許容するのかが決まります。
許容した場合には、その「リスクが発現した場合のコスト」を「どれだけ最小化できるか」の「コンティンジェンシープラン」を立てておきます。
コストには、いわゆる「レピュテーションコスト」も含みます。
企業や個人の評判をどれだけ損なうかが、最大の課題になる場合もあるのです。

 

問題は「想定しないリスク」が発生した場合です。
日本の多くの企業には事実上、パンデミックに備えたコンティンジェンシープランがありませんでした。用意できていたのは、極一部の上場企業と超大手外資系企業だけでしょう。
それでも用意できていたはずの極一部の日本企業の対策は、不十分だったと言わざるを得ません。グループ企業や協力企業といった末端の企業が危機に瀕してしまっては、根腐れをおこした巨大な木と同じだからです。
日本の企業は自分自身の内部留保を高めて備えることには熱心でしたが、「所属するエコシステムのリスクマネジメント」までは気が回らない様に見えます。

 

新型コロナウイルス”COVID-19”は、MERS、SARS発生時にいつか来る物として備えておけたリスクです。残念ながら「想定しないリスク」だった様だというのが今見えている日本の景色です。

 

「想定するリスク」として、MERS、SARS発生時の他国の経験を基に、日本に上陸した際のシュミュレーションして備えておけば、慌てずに済んだはずのものです。
実際に韓国やベトナムでは、MERS、SARS発生時に痛い目にあったこともあって、対応マニュアルがほぼ完璧にできており、軍隊という強制力を持った装置もあったおかげで、突出した被害は出ていません。特にベトナムの危機管理対応は、個人情報の国家管理を除いて、称賛に値します。
ニュージーランドも反応が早く、適切であったことも称賛に値します。
日本は幸いにも今まで即座に波及することがありませんでしたが、それが既に通用しない事を知らしめた事件として、新型コロナウイルス”COVID-19”は記憶されるのかもしれません。日本をはじめとする東アジアと東南アジアでは、あまり重症化しなかったのが、奇跡的に幸運だったと言えるでしょう。

 

ここではリスクマネジメントのことをお話し出来る範囲で、色々とお話していこうと思います。